目次
まずは問題を解いてみよう
解説
この問題の意図
軸索反射について理解しているか問われた問題であり、選択肢に罠がある問題。
用語の解説
軸索反射とは
皮膚が鍼などによって刺激を受けると痛み情報が脊髄を介して大脳皮質に伝えられる。この過程で、脊髄に入る手前でほかの神経線維に情報が逆行し伝わる。その神経末端からCGRP(カルシトニン遺伝子関連物質)やサブスタンスPが分泌され血管を拡張します。これにより皮膚表面が赤くなるフレア現象が起きます。この仕組みを軸索反射といいます。
選択肢の解説
単シナプス反射によって生じる。
これは基本的に腱反射(屈曲反射)のことです。
軸索反射は単シナプス反射ではありません。
内因性オピオイドが関与する。
内因性オピオイドが関与するのは下行性抑制系、つまり、鍼麻酔系統ですね。
広作動域ニューロンが関与する。
これはポリモーダル受容器が受けた刺激を伝える神経です。一見これが解答にも思えますが、この神経はレクゼットの10層で考えると脊髄のV層に位置します。つまり、脊髄内です。ですので、脊髄に入る前に逆行し、フレア現象を起こす軸索反射には関与しません。
CGRP の遊離によって生じる。
用語の解説にも記載した通り、CGRPによって軸索反射が起きるのでこの選択肢は正しいですね。
これらより導き出される解答
上記より答えは「CGRP の遊離によって生じる。」
まとめ
今回は軸索反射について理解していれば解ける問題でした。29回の国家試験では「はり理論」にも似たような問題がありました。
まさか、軸索反射に関与する化学物質を問う問題が2個もあるとは思いませんね。逆に軸索反射さえ理解していればなんの危険もなく2点取れた回とも言えますね。
【はり理】29回鍼灸国試解説【問169】
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