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【東臨】30 回鍼灸国試解説【問142】

目次

まずは問題を解いてみよう

第30回 鍼灸国家試験 問題142

問題142

次の文で示す病証に対する治療方針として最も適切なのはどれか。「43 歳の女性。主訴は膝の痛み。1 週間雨天が続き、症状が増悪している。昨日てんぷらを食べてから軟便である。舌は膩苔、脈は滑を認める。」

解説

この問題の意図

The 東洋医学的な問題

問題文の解説

まずは、問題文を整理しましょう。

43 歳の女性。主訴は膝の痛み。

関節痛を主訴としているようですね。「体重節痛」ということであれば脾胃や湿邪の関与が考えられるでしょう。

1 週間雨天が続き、症状が増悪している。

雨天によって症状が増悪しているようですね。「湿邪」の関与が強そうですね。

昨日てんぷらを食べてから軟便である。

消化不良が起きているようですね。脾胃の機能低下が疑われますね。

舌は膩苔、脈は滑を認める。

舌も脈も余分な水分が多いことを示すものですね。

まとめ

本問題の症例は、長期間の雨天によって体内の水分が余分にある状態でした。そのせいで、脾胃の機能低下をきたしていましたね。脾胃の機能低下が起こると「体重節痛」が起こり関節痛が起きてもおかしくないです。以上を念頭に選択肢を見ていきましょう。

選択肢の解説

逆気を降ろす。

逆気を降ろす必要がある場合は、気が過剰に上昇している場合ですね。その場合は、「イライラする」「目が充血する」といった症状を起こす、「肝陽上亢」や「肝火上炎」の場合でしょう。今回は当てはまらないですね。

血をめぐらせる。

血をめぐらせる必要がある場合は、運化作用が低下している場合ですね。「瘀血」の症状が起こるでしょう。

今回の症例では脾胃の機能低下が起きていますので運化作用の低下はありそうですが、主訴の症状を改善させるという点においては原因が異なりますので他に適切な選択肢がある場合は解答にはなりえないでしょう。

気血を補う。

気血を補う必要がある場合は、気と血が虚している場合(気血両虚)ですね。出産した後や疲労しているエピソードがある場合は当てはまりそうですが今回は当てはまらないですね。

痰湿を除く。

これが適切ですね。余分な水分が多く体内にあることを「痰湿」や「湿」、「痰」など表現がいくつかありますので注意しておきましょう。

これらより導き出される解答

上記より答えは「痰湿を除く。

まとめ

今回はThe東洋医学的な問題でした。単純に考えて解ける問題ですので、このような問題が出題された場合は確実に点数を取りましょう。

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