目次
まずは問題を解いてみよう。
解説
この問題の意図
問題文から病態把握をし、その治療としてどの経穴が適切であるのか理解できているのか問う問題
問題文の解説
73 歳の女性。主訴は左股関節の痛み。
高齢の女性であり、片側性の股関節痛が主訴であるということが分かります。
エックス線検査にて軟骨下骨の硬化、骨棘形成がみられた。
画像診断から骨に器質的に異常があることが分かります。
トーマステストは陽性、トレンデレンブルグ徴候とエリーテストは陰性。
トーマステストが陽性なので股関節を形成する骨の異常や腸腰筋の拘縮等が疑われます。トレンデレンブルグ徴候とエリーテストが陰性ということから中殿筋や大腿直筋への影響はないことが分かります。
画像所見の文章や理学検査の結果から変形性股関節症による腸腰筋の拘縮である可能性が高いと考えられます。
変形性股関節症になると股関節回りの筋肉が拘縮しやすくなります。特に外転筋である中殿筋は拘縮しやすいとされますが、今回はトレンデレンブルグ徴候が陰性ですので除外されますね。
選択肢の解説
居髎
上前腸骨棘と大転子頂点を結ぶ線の中点に位置する経穴です。大腿筋膜張筋や中殿筋の位置でもあります。
秩辺
第4後仙骨孔と同じ高さで正中仙骨稜の外方3寸に位置する経穴です。大殿筋の位置でもあります。
髀関
上前腸骨棘と膝蓋骨底外端とを結ぶ線上で、大転子頂点の高さに取る、もしくは、大腿前面で大腿直筋と縫工筋と大腿筋膜張筋の間の陥凹部に位置する経穴です。縫工筋や大腿直筋の位置でもあります。
衝門
曲骨の外方で鼡径部、大腿動脈拍動部の外方に位置する経穴です。腸腰筋の位置でもあります。
導き出される解答
上記より答えは「衝門」
まとめ
今回は東洋医学臨床論っぽい問題でしたね。現代医学的な病態把握を行い、さらに適切な治療部位となる経穴を選ぶという問題でした。
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