まずは問題を解いてみよう
解説
この問題の意図
筋収縮の仕組みを理解しているか
〜筋収縮・筋弛緩の仕組み〜
筋収縮から筋弛緩までの流れを確認してみましょう。特に、ATPを使ってエネルギーを必要としている過程に注目してくださいね〜!
① 神経筋接合部にシナプス末端からアセチルコリンが放出される
② 筋の表面に位置するニコチン受容体がアセチルコリンを受け取り、活動電位が発生する
③ 活動電位は横行小管を伝わり、筋肉の膜のタンパク構造が変化する
→筋小胞体からカルシウムイオンが放出される
④ 放出されたカルシウムイオンは、トロポニンと結合する
→アクチンの構造が変化する
⑤ アクチンとミオシン頭部が結合する
⑥ ミオシン頭部が運動する =筋収縮 <エネルギー 必要!>
⑦ カルシウムイオンがトロポニンから離れる
⑧ アクチンとミオシンが分離 =筋弛緩 <エネルギー 必要!>
⑨ カルシウムイオンが筋小胞体に回収される =筋弛緩 <エネルギー 必要!>
選択肢の解説
エネルギーを必要としないため、誤り。
カルシウムイオンを放出する時はエネルギーは必要としないため、誤り。しかし、筋弛緩の際にカルシウムイオンを回収する時には、エネルギーを必要とする点に注意。
エネルギーを必要としないため、誤り。
筋の収縮が起こる際、エネルギーを必要とする過程なのでこれが正解。
これらより導き出される解答
上記より答えは「ミオシン頭部の運動」
まとめ
筋収縮の過程において、「活動電位発生」や「ミオシン頭部とアクチンが結合する」のような動きがありそうなイメージで感覚的に答えを選んでしまうと、間違えてしまいます。私も授業で正しく勉強したはずなのに、自分の中の勝手なイメージで間違って覚えていて、テストの際に痛い目にあいました(笑)。
筋収縮だけでなく、筋弛緩の際にもエネルギーを必要とする点も重要なポイントですのでチェックしておきましょう!
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