
まずは問題を解いてみよう。
解説
この問題の意図
症例から患者の舌を導き出すことができるかです。
解説1 患者さんの体質
鍼灸師が患者さんを診察する際に脈診と同じくらい重要な所見の一つである舌診。舌を見れば患者さんの体質がわかるので証を立てたり、治療プランを立てるのとても有効ですよね。
今回の問題は症例問題ですので、問題文から患者さんの体質を導き出し、その体質の人でよく呈する舌を考えていきましょう。
まず、主訴は腹痛。腹痛の原因は冷たいものを飲み過ぎたのか、脂っこいものを食べすぎたのか、それまた大きな疾患が隠れているのか。いろいろと想像しながら次へ行きましょう。
次の食後の腹部膨満感を伴う。「腹部膨満感」このワードは東洋医学では頻出ワードで、脾虚の時の症状でしたね。つまり、この患者さんの体質は脾が弱いことがわかります。
さらに、1日に約5ℓの水を飲む。この患者さんは明らかに飲みすぎですね。水分を取り過ぎて湿が身体に溜まってしまっていることが考えられます。
解説2 どんな舌をしてる?
問題文を読んでいくと、この患者さんは水分の過剰摂取により身体に湿が溜まっており、そのことで脾を犯していることがわかりました。ですので、脾が悪く湿邪が溜まっている時の舌を選べばよいのです。その様な時の舌は、舌形が大きくなる胖大舌で舌苔は過剰な水分により湿っている滑苔となります。
これらより導き出される解答
上記より答えは「滑苔」となります。
まとめ
東洋医学的に証を立てる上で、脈診とともに重要な情報をもたらしてくれる舌診。
舌苔や舌質から患者さんの体質を判断するヒントを得ましょう。
その他
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