
まずは問題を解いてみよう。
解説
この問題の意図
各ウイルスの拡散の種類の違いを理解しているかです。
選択肢の解説
選択肢のウイルス4つの名前はどれも一度は聞いたことがあるかと思います。
感染症を引き起こす病原微生物は真菌、原虫、スピロヘータ、細菌、リケッチア、クラミジア、ウイルスに分類することができ、今回の問題の選択肢はこれらの病原微生物の中で一番小さいウイルスです。
ウイルスの大きさは0.015~0.15μmほどであり、とても小さいです。そのため、光学顕微鏡では観察することができず、電子顕微鏡でなければ見ることができません。
ウイルスの構造は中心部に核酸と呼ばれるDNAもしくはRNAがあり、それを取り囲むようにしてタンパク質の外殻からできています。
ウイルスの中心にある核酸の内それぞれのウイルスは、DNAかRNAのどちらかしか持つことができないため、どちらの核酸を持っているのかによって、DNAウイルスとRNAウイルスの二つに分類されます。
それぞれの型に特徴があり、
DNAウイルスは丈夫であるが、増殖する際にRNAに一度翻訳する必要があるので、増殖に時間がかります。
一方のRNAウイルスは壊れやすくもろいが、増殖の時間が早いです。また、同じ遺伝情報でいる時間がDNAウイルスと比べて短いため、ワクチンなどの耐性をつけやすいという特徴もあります。
DNAウイルスは、 天然痘ウイルス、ヘルペスウイルス、水痘・帯状疱疹ウイルス、ヒトパピローマウイルス(HPV)、サイトメガロウイルス、アデノウイルス、B型肝炎ウイルス などが代表です。
RNAウイルスは ライノウイルス、ノロウイルス、エンテロウイルス、コロナウイルス、インフルエンザウイルス、麻疹ウイルス、風疹ウイルス 、 A型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、HIVウイルス、などが代表です。
このようにウイルスは2つの型に分けてられます。
この分類を覚えていれば今回の問題はすぐに解けますね。
選択肢のうち、RNAウイルスはA型肝炎ウイルスになります。それ以外の選択肢のウイルスはDNAウイルスです。
多くのウイルスがどちらの型なのかを覚えるのは大変ですので、国試の受験生の皆さんは肝炎ウイルスがどちらなのかだけを最低限覚えておきましょう。
肝炎ウイルスのうちB型肝炎ウイルスだけがDNAウイルスです。私がこれを覚えるときには、B型肝炎ウイルスにはワクチンがあり、予防接種ができる。ワクチンがあるという事はウイルスが丈夫で増殖に時間のかかるDNAウイルスという風に覚えました。
それ以外の肝炎ウイルスはRNAウイルスです。
それ以外にも代表的なDNAウイルスだけをゴロで覚えるという方法もありますので、皆さんはやりやすい方で覚えてください!
これらより導き出される解答
A型肝炎ウイルス
まとめ
それぞれのウイルスがDNAウイルスなのか、RNAウイルスなのかを覚えましょう。
その他
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