
まずは問題を解いてみよう。
解説
この問題の意図
日常生活動作の評価法であるFIMについて理解しているか。
選択肢の解説
日常生活をするうえで必要最低限な動作である日常生活動作(ADL)は起居、移動、食事、更衣、整容、トイレの各動作とコミュニケーションかなっています。
これらの動作がどの程度できるかは障碍者の自立の最初の目標とされるべきもので、その程度を評価するスケールにはバーサルインデックスとFIMの2種類がよく用いられます。
この二つの評価法にはそれぞれの特徴があり、評価方法も異なるため、それぞれをしっかりと理解しているかを問うためによく国家試験で出題されます。
では、今回の問題になっているFIMの特徴をまとめてみましょう。
運動項目13項目、認知項目5項目の合計18項目から構成されます。
それぞれの項目は7段階で採点され、点数が高いほど自立度が高いとみなされます。18項目×7段階で126点満点となります。
一方のバーサルインデックスは、10項目から構成され、各項目が10点満点ですので、100点がすべて自立となります。このように点数の配分などはバーサルインデックスの方が分かりやすいです。しかし、バーサルインデックスではコミュニケーション能力を評価することはできません。
この二つの評価の特徴をまとめたうえで、選択肢を見てみましょう。
運動と認知項目の数が逆になっており、不正解です。
コミュニケーション能力を評価できるということはFIMの特徴の一つですので、この選択肢は不正解となります。
世界で最もよく使用されているのはバーサルインデックスですので、この選択肢も不正解となります。
7段階で126満点というのはFIMの点数として正解となります。
このようにADLを評価する2つのスケールの特徴を覚えてから解けはすぐに解ける簡単な問題でした。
2つのスケールがごちゃ混ぜにならないように、丁寧に覚えておきましょう!
これらより導き出される解答
解答:各項目は7段階であり、すべての項目が完全自立だと126点となる。
まとめ
ADLを評価する2つのスケール、FIMとバーサルインデックスのそれぞれの特徴をしっかりと丁寧に覚えましょう。
その他
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