在宅鍼灸って知ってる?
HAMT=Home-visit Acupuncture and Moxibustion Therapist
代表:白石哲也氏により打ち出された、在宅鍼灸療法士育成プロジェクト。
今後、需要が高まるであろう在宅鍼灸の領域において、プロフェッショナルとして活動をする鍼灸師を育成する目的で活動している。
現在はnoteで¥1000-/月額で、これまでの100記事を超える在宅鍼灸に関する記事がで読み放題の『HAMT〜在宅鍼灸師のためのライブラリ〜』を提供している。

【対象】
主に在宅鍼灸師1−3年目の若手鍼灸師が対象。
内容としては治療院やトレーナー、ベテラン鍼灸師など様々な人でも非常に学びを深めることができるようなコンテンツ。【具体的なサービス内容】
白石氏noteより引用(一部表現を改変)
在宅における各分野のプロフェッショナルによって投稿される記事を読むことが出来る。
具体的な分野は下記となります。
⚫︎フィジカルアセスメント
⚫︎リスク管理
⚫︎経絡治療
⚫︎中医学
⚫︎泌尿器
⚫︎etc..
約3日に1度のペースで更新されるこのマガジン、在宅鍼灸の現場で活躍する鍼灸師たちや、専門分野のプロフェッショナルから生きた学びを得ることができるのはとても魅力である。
そんな魅力的なHAMTではあるが、本当に生きた学びを得られるのだろうか?
ということで、はりらぼ学生部の現役の鍼灸学生ライターが飛び出してHAMTの魅力をレポートしてきました!
※この記事はHAMTとはりらぼ!のタイアップ記事です。
・さえ
鍼灸学科2年生
高校時代腰痛の治療を受けたことをきっかけに鍼灸を学びたいと思うように。今は鍼灸の機械的刺激・温熱刺激が症状の改善に影響を及ぼすことに面白さを感じている。
どの科目も好きだが、特に東洋医学の考え方をもっと知りたい。
犬派。
・りさこ
鍼灸学科2年生
レディース鍼灸やメンタルケアなど幅広く人に寄り添える鍼灸の魅力に惹かれて鍼灸師を目指すように。
旅行と猫が好き。
◯がんや慢性疾患の倦怠感をケアするために

今回私が選ばせていただいた記事は、いなとらさんの「がんや慢性疾患の倦怠感をケアするために」という記事です。

この記事については、以前りさこちゃんも紹介してくれていた記事だね (はりらぼ!【鍼灸学生レポート】第22回) 。さえちゃんは、どうして今回この記事を選んだの?

先日帰省して久しぶりに祖父母や親戚と話したのですが、何をするにもやる気が出ないとか、すぐに疲れて寝転がってしまうなどの話になった際、以前読んだことのあるこちらの記事を思い出して、再び読み直そうと思いました。

家族や身近な人の症状に対してのケアを学べるのは嬉しいよね。記事でどのようなことを学べたかな?

まず、倦怠感は、一般的に漢字の通り「だるさ」などの言葉で表現され、多くの人に馴染みのある症状ですが、よくある症状であるが故に対応が後回しになってしまったり、見過ごしてしまったりすることが多いそうです。

うんうん。

患者さん自身もあえて発言しないことがあるそうなので、問診の仕方を工夫して、具体的な質問をするようにするとよいと書かれていて、確かに私も疲れやすいとかすぐ横になりたくなってしまうとかは些細なことだと思って鍼灸師さんに言ったことがないなと思いました。

確かにそうかも…。少し睡眠不足なだけかなって考えて、あえて人に伝えたりしないかもしれないね。

また、倦怠感と言っても、健常者が訴える一般的なものと、がんや慢性疾患に伴うものでは異なる特徴を呈するというのも初めて知りました。

一般的なものだったらいいけど、がんによる倦怠感を見逃してしまうのは怖いね。どのような特徴があるのか、ぜひ知りたいです!

そうですよね!記事では、特に、健常者では倦怠感の原因となった活動がはっきりしているとありましたが、がん関連患者ではそうでないというのは、いつでも強い倦怠感があるとか、日常の一部である些細な出来事でも倦怠感が増大してしまうとかいうことで、それは日常生活に大きな支障をきたすものであり、絶対に話を聞かなければならないものだなと思いました。

倦怠感という症状だけでがんの診断はできないけど、鍼灸師さんが患者さんと話をするなかで「いつもの倦怠感とは違う」というような違和感を感じられるといいよね。

記事では、倦怠感は貧血や悪液質などさまざまな原因による「二次的倦怠感」と、二次的倦怠感を除外した「一次的倦怠感」に分けられることや、病態生理が解明されていない一次的倦怠感の機序について現在提唱されている仮説についての記載もあり、原因がはっきり分からないとしても、さまざまな仮説を知っておいて患者さんに説明できるようにしておくというのは大切なことだと思うので、とても勉強になりました。

そうだね。倦怠感という症状に対して不安を持っている人もいるかもしれないし、その時に説明できると患者さんも安心できるよね。

倦怠感は誰しもが感じたことがある症状だと思いますが、鍼灸師として何かアプローチをするとなると難しいのではないかと思います。この機会に、倦怠感について見直したい方におすすめの記事です。
◯鍼灸師が知っておきたい、家族志向のケア〜鍼灸師は家族にどこまで関われるか?〜

自分が理想とする鍼灸師像ってあるよね。りさこちゃんはどのような鍼灸師になりたいとかあるの?

私は体の悩みだけでなく日常のあらゆる悩みを聞いて寄り添うことができるような鍼灸師を目指しています。しかし、家族のことなどのデリケートな悩みには鍼灸師としてどこまで踏み込んでいいのかとても難しい点だと考えていました。

確かに、そこは線引きが難しいよね。日常生活の悩みの中には家族の話も出てくるけど、患者さんの家族に関わる内容だとプライベートな問題でもあるからね…。

そうなんですよね。そこで今回、この記事から目標とする鍼灸師像に近づくためのヒントが得られるのではないかと思い選ばせていただきました。

患者さんの家族との関わり方について、記事ではどのように紹介されていたかな?

こちらの記事は家族と関わるときの5つのレベルにそって症例とともに問題の整理と関わり方の例が紹介されていました。私たちは無意識、あるいは意識的に5つのレベルで患者さんの家族と関わっているそうです。

”家族と関わるときの5つのレベル”って?

私もこの5つのレベルは今まで聞いたことが無く、調べてみると家庭医が行う家族介入の指標としてDohertyとBairdという方達によって提唱されたものだそうです。てつさんが提示しているコミュニケーションの例をみるととてもわかりやすいのですが、レベル1と2は丁寧に対応していればかなり無意識に行なっているものであることが分かります。

無意識に行われているくらいだから、レベル1,2は家族介入の段階としては浅いみたいだけど、実際にはどのような会話の内容がレベル1,2に当てはまるのか気になるな…。てつさんが記事で紹介しているコミュニケーションの例をチェックしにいかなきゃですね!

はい!また、レベル3もコミュニケーションの例から同伴している家族への問いかけをすることによりかなり自然に行えることが分かるので、てつさんのおっしゃる通りレベル3まではそこまで深く注意をせずとも鍼灸師が十分に実践できるものであると感じました。

うんうん。

私がなかなか難しいなと感じたのは家族への直接的なアプローチすることが目的になるレベル4でしたが、ひとつひとつ問題点を整理してくださっているのでとても理解しやすかったです。

レベル4ではより深く患者さんの家族と関わる段階にあるから、もちろん問題点も存在するよね。そういった問題点についても、確認しておかないといけないね。

はい。てつさんの「この場合、「情報収集」や「事実関係の確認」が目的なのか?「家族関係に直接働きかける」ことを考えているのか?を明確にしましょう。」という文章がとても印象的でした。

あくまでも患者さんが日常生活を健康に送る上で必要な介入だから、その目的は見失わないように目的を明確にする必要があるんだね。

応用できる自信はまだありませんが、今回得た問題点の整理の注意点などを忘れぬよう、臨床の場に出た時に活かしていきたいです。症例やコミュニケーションの例を詳しく書いてくださっているので非常に読みやすく、幅広くおすすめしたい記事です。
HAMTに興味をもったら
高齢化社会が進む今、訪問鍼灸領域はますます需要が伸びていくことが想定される。
鍼灸師として幅広いフィールドで活躍するためにも、今のうちに知識と視点が広がるこれまでの100記事を超える在宅鍼灸に関する記事がで読み放題の『HAMT〜在宅鍼灸師のためのライブラリ〜』に登録してみてはいかがだろうか。

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白石哲也 | @physio_tetsuya |
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