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【臨総】30 回鍼灸国試解説【問39】

目次

まずは問題を解いてみよう

第30回 鍼灸国家試験 問題39

問題39

脳性麻痺で、はさみ脚歩行を呈するのはどれか。

解説

この問題の意図

脳性麻痺について理解しているか問われた問題

用語の解説

脳性麻痺とは

脳性麻痺とは、脳の発育期に生じた不可逆性の脳障害であり、非進行性の病変とされています。原因は出生前における脳の奇形や、出生前・分娩中・出生直後に起きた脳損傷とされています。痙直型、アテトーゼ型、運動失調型、混合型などがあるとされています。

はさみ脚歩行とは

痙性対麻痺歩行とも言います。脳血管障害などで両側の錐体路に障害がある場合に起こります。これを痙性対麻痺と表現する場合もあります。名前の通り、痙性対麻痺で起こる歩行だと認識しておくといいでしょう。

両膝が重なり合うようにして歩き、両足が内側に向き足尖を交互に交差させながら爪先で歩行します。

選択肢の解説

失調型

運動の協調がうまく行えない状態であり、筋力低下を引き起こしています。脳性麻痺患児の5%未満にみられるそうです。

アテトーゼ型

不随意運動であるアテトーゼが起こる状態です。脳性麻痺患児の20%にみられるそうです。

非緊張型

全身の筋肉に緊張がなくぐにゃぐにゃとしている状態です。

痙直型

筋肉がこわばり、筋力が低下している状態です。四肢麻痺や片麻痺、対麻痺などを起こします。脳性麻痺患児の70~80%にみられるそうです。

以上のことから、対麻痺を起こしている可能性がある痙直型がはさみ脚歩行(痙性対麻痺歩行)を呈すると考えられますね。

これらより導き出される解答

上記より答えは「痙直型

まとめ

今回は、脳性麻痺と分類と歩行について問われた問題でした。少し難しかった問題だったと思います。しかし、脳性麻痺の痙直型が対麻痺を起こしている可能性があるという点、はさみ脚歩行の別名が痙性対麻痺歩行というという点を抑えていれば簡単に答えれる問題だとも言えるかもですね。

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