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【きゅう理】30回鍼灸国試解説【問176】

目次

まずは問題を解いてみよう

第30回 鍼灸国家試験 問題176

問題176

施灸時の熱刺激を伝える一次求心性神経線維はどれか。

解説

この問題の意図

神経線維の数字式分類を理解しているか

神経線維の分類

神経線維には、文字式と数字式という2つの分類があります。以下の表は、それぞれの線維の大まかな特徴ですが、どれも表の上にあるほど線維が太く、伝導速度が速いです。特徴を確認してみましょう。

文字式分類とは

神経線維の伝導速度の早い方から、A〜Cの3種類に分類している。

Aの分類には、さらにα、β、γ、δに分類されている。

種類特徴
骨格筋(錘外筋)へ分布し、これが活動することで筋を収縮させる。<遠心性>
β受容器へ分布し、外からの触圧覚を伝える。<求心性>
γ筋紡錘の端に分布し、筋の緊張を調節する。<遠心性>
δ外からの温痛覚(鋭・速)を伝える。<求心性>
B交感神経の節前線維を構成する。
C交感神経の節後線維を構成する。また、温痛覚(鈍・遅)を伝える。髄鞘をもたない。
文字式による神経線維の分類
数字式分類(感覚神経のみ)

神経線維の伝導速度の早い方から、Ⅰ〜Ⅳの4種類に分類している。すべて求心性である。

種類特徴
Ⅰa、ⅠbⅠa: 筋紡錘に分布 、Ⅰb:腱紡錘(ゴルジ腱器官)に分布。 文字式ではAα線維に相当する。
触圧覚を伝える。文字式でAβ線維に相当する。
外からの温痛覚(鋭・速)を伝える文字式でAδ線維に相当する。
外からの温痛覚(鈍・遅)を伝える。文字式でC線維に相当する。
数字式による神経線維の分類

選択肢の解説

Ia 群線維

Ⅰaは筋紡錘に存在し、伸張反射などに関与する線維。熱刺激は伝えないので間違い。

Ib 群線維

Ⅰbは腱紡錘に存在し、筋が収縮したことによる腱の伸びを伝える。熱刺激は伝えないので間違い。

II群線維

受容器へ分布し、触圧覚を伝える。熱刺激は伝えないので間違い。

IV群線維

Ⅲ群線維と同様に温痛覚を伝える線維で、これは灸による熱刺激も伝える。よってこれが正解。

これらより導き出される解答

上記より答えは「IV群線維

まとめ

文字式と数字式、なかなか覚えにくいですよね…。しばらく確認していないと、線維とその線維の役割の組み合わせがわからなくなってしまいませんか?私が学生の頃は、Aα線維なら近くに骨格筋の絵を書いてみるなど、イラストでイメージをつけながら覚えていました!問題自体はとても単純な問題なので、神経線維の分類はしっかりおさえて、点数を確実に取れるようにしましょう〜!

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