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【東臨】30回鍼灸国試解説【問132】

目次

まずは問題を解いてみよう

第30回 鍼灸国家試験 問題132

問題132

次の文で示す症例で罹患神経に対する治療穴として最も適切なのはどれか。「35 歳の女性。妊娠に伴い母指から中指にかけてしびれが出現し、母指と示指で輪を作ろうとすると楕円型になる。」

解説

この問題の意図

正中神経麻痺症状と、その領域にある経穴を理解しているか

正中神経麻痺とは

正中神経が絞扼・圧迫によって麻痺をきたす疾患。円回内筋の部分で絞扼される円回内筋症候群や、手根管症候群により起こりやすい。

正中神経障害によりみられる徴候

・母指球筋の萎縮

・母指対立運動の障害→パーフェクトOの不整=母指と示指でOが作れない

・チネル徴候陽性

・ファレンテスト陽性

選択肢の解説

小海

尺骨神経が通る尺骨神経溝にある経穴であり、問題文の症状と関係ないので間違い。

手五里

橈骨神経が通る橈骨神経管にある経穴であり、問題文の症状と関係ないので間違い。

天井

橈骨神経の支配領域にある経穴であり、問題文の症状と関係ないので間違い。

内関

問題文で、

「母指から中指にかけてしびれ」→正中神経の支配領域

「母指と示指で輪を作ろうとすると楕円型になる」→母指対立運動の障害(パーフェクトOの不整)

とあることから、これは正中神経が障害されている症例だということがわかる。

内関は、正中神経の支配領域にある経穴なのでこれが正解。

これらより導き出される解答

上記より答えは「内関

まとめ

末梢神経障害とその治療穴に関する問題は、国試でよく出てきます。今回は正中神経でしたが、尺骨神経や正中神経麻痺の症状もしっかりおさえておきましょう!

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