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【東臨】第27回鍼灸国試解説【問132】

まずは問題を解いてみよう。

オスグッド病の進行抑制を目的としてストレッチを行う場合、最も適切なのはどれか。
第27回 鍼灸国家試験 問題132
以下、問題の解説です。
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解説

この問題の出題者の意図。

1、問題選択肢を理解しているか。
2、オスグット病の病態を理解しているか。

問題選択肢の理解

まずは以下に問題解答肢の筋の解剖において必要な基礎知識をまとめる。

大腿筋膜張筋

起始:上前腸骨棘
停止:腸脛靱帯
作用:股関節屈曲・内旋・外転、膝関節伸展・外旋
支配神経:上殿神経

解剖学(第2版),東洋療法学校協会編,医歯薬出版株式会社-参考・引用

大腿四頭筋

・大腿直筋
起始:下前腸骨棘
停止:膝蓋骨を含んで膝蓋靱帯を経て脛骨粗面
作用:股関節屈曲、膝関節伸展
支配神経:大腿神経
・内側広筋
起始:粗線内側唇
停止:膝蓋骨を含んで膝蓋靱帯を経て脛骨粗面
作用:膝関節伸展
支配神経:大腿神経
・中間広筋
起始:大腿骨全面
停止:膝蓋骨を含んで膝蓋靱帯を経て脛骨粗面
作用:膝関節伸展
支配神経:大腿神経
・外側広筋
起始:粗線外側唇
停止:膝蓋骨を含んで膝蓋靱帯を経て脛骨粗面
作用:膝関節伸展
支配神経:大腿神経

解剖学(第2版),東洋療法学校協会編,医歯薬出版株式会社-参考・引用

下腿三頭筋

・腓腹筋
起始:内側頭-大腿骨内側上顆、外側頭-大腿骨外側上顆
停止:踵骨隆起
作用:膝関節屈曲、足関節底屈
支配神経:脛骨神経
・ヒラメ筋
起始:腓骨頭、脛骨ヒラメ筋線
停止:踵骨隆起
作用:足関節底屈
支配神経:脛骨神経

解剖学(第2版),東洋療法学校協会編,医歯薬出版株式会社-参考・引用

前脛骨筋

起始:脛骨外側面、下腿骨間膜
停止:内側楔状骨、第一中足骨底
作用:足関節背屈・内反
支配神経:深腓骨神経

解剖学(第2版),東洋療法学校協会編,医歯薬出版株式会社-参考・引用

オスグット病の病態の理解

オスグット病とは成長期の子供に多い整形外科疾患の一つである。
反復する膝の伸展運動により、膝蓋腱の付着部が引き剥がされ痛みなどを引き起こす疾患である。

これらより導き出される解答

大腿四頭筋は収縮することで膝蓋腱も同時に引っ張る。筋肉は引き伸ばされてもある程度の柔軟性を保持しているが、腱にはその柔軟性はない。筋肉が収縮する事で腱は引っ張られる。この引っ張られる強さがどんどん強くなると腱を繋ぎ止めている場所に負担がかかる。

これを問題に沿って当てはめてみる。
前述したようにオスグットは膝蓋腱の付着部が引き剥がされ痛みなどを引き起こす疾患である。これらを引き起こす膝の伸展に関わっているのは解答肢の中で大腿四頭筋だけである。
これらからオスグッド病の進行抑制を目的としてストレッチを行う場合、オスグットに関係している筋肉は大腿四頭筋であることから、答えは大腿四頭筋であると導き出すことができる。

+αここに注目!

選択肢に注目する

下腿三頭筋・大腿四頭筋に関しては筋群であり、ここの筋肉名では無いことに注意する必要がある。筋群ということは総称であり、似たような動きをする場合が多いことを頭に入れておくと良いだろう。
それを踏まえて選択肢を確認すると、全て下肢に存在する筋群であることがわかるだろう。この問題を解くにあたりそれぞれの筋肉場所・作用が重要であるのは選択肢から伺えるのではないだろうか。
またこれらの選択肢からオスグット病がわからなくても下肢の疾患であることは理解できるかと思う。

オスグットの病態を理解する

この大腿四頭筋は膝蓋骨を含めて膝蓋腱となり脛骨粗面に付着しており、要するにオスグットはこの大腿四頭筋が収縮する際に膝蓋腱を引っ張ることで、くっついている脛骨粗面から剥がれる時の痛みなのであることを理解しておこう。

問題文に注目する

問題文における”ストレッチ”の単語はとても大きなヒントである。ストレッチがよく使われる現場はスポーツ現場だ。スポーツ現場で起こる愁訴は筋骨格軟部組織系に何らかの影響を及ぼす整形外科疾患が多い傾向にある。要はこのストレッチという単語があるだけで鍼灸の国家試験においては内科的な愁訴をほぼほぼ否定することができるだろう。(ストレッチの効果はなかった等のネガティブワードがあった際は注意)

オスグットが膝周辺の問題であることがわかっていたならば、少なからず前脛骨筋と大腿筋膜張筋は消せるのではないだろうか。
また下腿三頭筋との2択になった際は、オスグット病が脛骨粗面から膝蓋腱が剥がれること(=膝の伸展=大腿前面の筋の収縮)によって引き起こされることを理解しておく必要があるだろう。

まとめ

オスグット病は成長期の子供に多く、脛骨粗面から膝蓋腱が引き剥がされて痛みを引き起こす整形外科疾患である。

基礎的な疾患に対して筋肉の働きをあてはめることが重要である。

解剖の知識と臨床の知識を掛け合わせて解く典型的な試験問題ではないだろうか。

その他

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参考・出典

東洋療法学校協会,2006,解剖学第2版.医歯薬出版株式会社

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